注文住宅に地下室を設けるメリット・デメリットについて解説!
注文住宅で、憧れの地下室をつくりたいと考えている人は多いのではないでしょうか。音楽の練習やフィットネス、テレワークなど、地下室にはいろいろな使い方があります。本記事では、そんな地下室を設ける際に必要な情報や費用と注意点について解説。地下室を検討している方はぜひ参考にしてください。
注文住宅に地下室を設けるメリット
地下室には暗いイメージを持っている方もいるかもしれませんが、実は地下室は機能性や利便性に優れているのです。ここでは、地下室の特徴やつくるべきメリットについて紹介します。
土地を有効に活用できる
家を建てる際には、容積率が決められており、土地の面積に対する建物の延床面積が制限されてしまいます。しかし、地下室は地上から1m以上の場所にある場合、全体の延床面積の3分の1までなら除外されるので、土地を最大限に活用できるのです。
楽しみ方が豊富
地下室はコンクリートで覆われているため、防音性が高く気温と湿度が安定していることも大きな特徴です。カラオケやシアタールーム、楽器の練習場所にしたり、ワインセラーや食品の保存場所にしたりして活用することもできます。
また、地下室の振動は地上に伝わらないので、子どもが思う存分遊んでもご近所の迷惑になることはありません。エクササイズのための部屋として利用することもできます。逆に、地上の騒音も遮断されるので、書斎やワークスペースとして活用するのもおすすめです。
耐震性に優れている
地下室は地表に比べて、地盤に囲まれているため地震に強い構造となっています。鉄筋コンクリートで造れば住宅全体の耐震性をアップさせることができるところもメリットのひとつといえるでしょう。また、地下室を災害時に避難場所として利用することも可能です。
注文住宅に地下室を設けるデメリット
地下室は土地を有効活用してさまざまな工夫で楽しむことができますが、地下に空間をつくるのはそう簡単なことではありません。地盤を崩さないように対策をしながら重機を使って土を掘るため、工事費用や人件費がかかります。
また、湿度や結露、浸水にも注意が必要です。換気システムや除湿システムの導入、逆流防止弁付きのポンプ施設を設置するなどの対策もしておいたほうがよいでしょう。
地下室をつくる際にかかる費用
地下室をつくる際にかかる費用は、一般的には1坪あたり80~130万円前後ほどです。一般的に地下室をつくるためには以下の費用がかかります。
・地盤調査(ボーリング調査):地下室がつくれるかどうか地盤を調査するための費用
・構造計算費:建物の耐震性や強度など、安全性を確かめるための費用
・設計費:地下室を設計するための費用
・各種工事費:掘削工事費、山留め工事費、防水工事など、地下室をつくるために必要な工事費用
・設備工事費:空調・換気・排水に必要な設備を設置するための工事費用
大手のハウスメーカーは比較的高めになってしまう可能性が高いので、費用を抑えたい場合は地下室に特化した専門の業者に依頼したほうがよいでしょう。また、狭ければ安くなるというわけではなく、工事や設備の導入にコストがかかるため、広い地下室の方がコストパフォーマンスは高くなります。
地下室を造る際に注意するべきポイント
メリットとデメリットを考慮した上で、いざ地下室をつくろうと思った際に、注意すべきポイントがあります。あとでトラブルにならないよう、事前にしっかり確認しておきましょう。
地下室がつくれる土地かどうか確認
地下室をつくる際には、まず大前提として施工できる土地でなければいけません。土地の下に水脈がある場合や区画整理などでコンクリートの打設が制限される場合などは施工できない可能性があるので、あらかじめ業者に確認しておきましょう。
快適な地下室にするための工夫
地下室を快適な空間にするためには、日当たりや温度調整ができるようにしておくことが重要です。そのためには、ドライエリアを設けることをおすすめします。ドライエリアとは、地上と地下室の間のからぼりのことで、地下室の外側にベランダのように設置します。ドライエリアには窓を設置し、換気をしながら太陽の光を取り入れることで「暗くてジメジメしている」といった地下室のマイナスイメージを払拭できるのです。また、ドライエリアに観葉植物などを置くとより快適な空間にすることもできます。
まとめ
本記事では、地下室をつくる際のメリットとデメリット、費用や注意点について解説しました。地下室には土地を有効活用できるという点や防音性や耐震性が高いといったメリットもあります。しかし、特殊な工事が必要なためコストがかかってしまう点がデメリットです。また、湿度や日当たり、温度調節のための設備も必要なので、しっかりと準備を整えて快適な空間にする工夫をしましょう。地下室をつくる際には、より快適で充実した空間になるよう、しっかりと業者に相談することをおすすめします。